キリンと明大が開発した 減塩食が美味しく感じる不思議な「箸型デバイス」が誕生?!
<JIZAIE blog編集部注目ポイント>
・生活習慣病の原因をテクノロジーの力で無理なく解決していける点
キリンホールディングスと明治大学の共同研究チームによると、減塩食品の味わいを増す、電気刺激を用いた箸型のデバイスを開発したようだ。
減塩の食生活を送る人を対象にした臨床試験で、本デバイスを用いることで、減塩食を食べたときに感じる塩味が1.5倍程度に増強されることを世界で初めて確認した。
生活習慣病の重症化を予防するには1日6.0g未満の食塩摂取量が望ましいが、2019年に厚生労働省が発表した国民健康・栄養調査結果では1日の平均食塩摂取量が男性10.9g、女性9.3gと報告されており、日本人が食塩を摂取しすぎている現状が浮き彫りになっている。
塩分のとり過ぎは、血管や心臓に負担がかかる高血圧や、脳卒中や心筋梗塞など高生活習慣病の発症や重症化を招きやすく「健康」に関する大きな社会課題だ。
そこで共同研究チームは微弱な電気によって塩化ナトリウムの塩味やグルタミン酸ナトリウムの旨味の基となるイオンの働きを調整する。疑似的に食べ物の味の濃さを調節する技術「電気味覚」の研究を2019年から進めている。
この研究の結果、塩味をコントロールして減塩食の味わいを増強する電気刺激波形の開発に成功した。
40歳~65歳の男女36名を対象に一般食品を模したサンプルと減塩食を模したサンプルを試食実験を行ったところ、箸型デバイスの塩味を増強する電気刺激をオンにした状態では、オフの状態と比べて塩味を1.5倍濃く感じるという結果が得られた。
共同研究チームは今後、電気刺激を用いて塩味を増強する効果を、箸、スプーン、茶わんなどの日常的に用いる食器に活用することで、減塩食に対する味の満足度を高められる可能性を見いだしている。このデバイスによって食塩摂取量の削減による生活習慣病リスクの低減に役立つことが期待されている。
身近なものを自在化してみませんか?
まずはJIZAIEにご相談ください簡単30秒でお問い合わせ
この記事へのコメントはありません。