【2022年注目】360度カメラの選び方&人気のおすすめ機種4選
映像・画像プラットフォームの普及により、個人でもクオリティの高い映像を収録したいという需要は年々高まっています。そんな中、今までにない先進的な映像や写真が撮影できるとして、近年大きな注目を集めている機器が「360度カメラ」です。
本記事では、「360度カメラを選ぶ際のポイント」と「2022年版のおすすめ機種」をご紹介します。
360度カメラといえば、かつては業務用の製品が中心で、一般にはあまり知られていないものでした。ですが、2013年に世界初の一般消費者向け製品「RICOH THETA(シータ)」が発売された(※)ことを皮切りに、2016年ごろから国内外の複数のメーカーが市場に参入。競争による低価格化が進み、現在では先述のTHETAのエントリーモデルが30,000円〜40,000円程度と、一般消費者にも手の届く価格になっています。また、メーカー独自の機能をもつ機種や特定の利用シーンに特化した機種などが登場し、多様性も増しています。
低価格化と多様化によって選択肢が増える一方、これから初めて360度カメラを購入したい方は「たくさんあるけど、結局どれが自分に合う機種なの?」と感じてしまうかもしれません。そんな方のために、本記事では選び方のポイントと2022年現在のおすすめ機種をまとめました。
360度カメラそのものの特徴やメリットについて詳しく知りたい方は、下記の関連記事をご覧ください。
【2022年注目】話題の360度カメラとは? メリット・おすすめ利用シーン・進化の歴史など一挙紹介
※出典:https://toyokeizai.net/articles/-/423486
INDEX
360度カメラ、どうやって使いたい? 活用法から性能を選ぼう
360度カメラを選ぶにあたって最も重要なのは、「いつ、どんなふうに利用するか」と、「撮影したものをどうするか」です。この2点をもとに機能を取捨選択した上で、予算に応じて決定するとスムーズでしょう。
利用シーン
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日常での撮影
日常的に360度カメラを使って撮影したいなら、持ち運びやすいタイプのものがおすすめです。画質にこだわりたい方は、画像の解像度もチェックしておきましょう。
おすすめの重視するポイント:携帯性(サイズ・重量)、画像解像度 -
旅行
主に旅行や外出先の風景の撮影に利用したい方は、長く携帯・撮影できるようにするため、充電の容量が特に重要です。また、全天球型で撮影すれば、自分自身や同行者も含めて旅行先の風景を瞬間的に切り取ることができるでしょう。
おすすめの重視するポイント:携帯性(サイズ・重量)、充電容量、全天球型
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複数人を同時に撮影
主にパーティやお祝い事など集合写真の撮影で利用したい方は、撮影したものの編集や共有がしやすいものがおすすめです。また、屋内での人物撮影が中心であれば、半天球型でも360度カメラのメリットを十分発揮できるでしょう。
おすすめの重視するポイント:編集・共有の便利さ、価格(半天球型でも可)
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スポーツ・アクティビティ
スポーツやアクティビティで撮影したいなら、手ブレ補正の機能など動きに強いことを特色としているものを選びましょう。また、衝撃耐性を謳っている機種にするのもおすすめです。
おすすめの重視するポイント:動きへの強さ(手ブレ補正等)、耐衝撃性
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特殊環境での撮影(水中など)
水中撮影など特別な環境で撮影したい方は、撮影を希望する環境に対応しているかどうかの確認が必要です。防水性能などグレードがあるものも存在しますので、詳細をチェックする他、レビューや口コミで同じような状況下で使用した方の情報を収集するようにしましょう。
おすすめの重視するポイント:撮影したい環境に対応していること
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撮影物の編集・閲覧方法・公開の有無
360度カメラで撮影した写真や映像は、特殊な形式で保存されます。
そのため、下記のような利用をするかどうか・する場合はその利便性についても選定の基準となるでしょう。- VRで閲覧するか
- 編集をするか
- 公開や投稿、共有をするか
選び方のポイント詳細:細かいスペックの見方について
全天球型か半天球型か
360度カメラには、大きく分けて2つの種類があります。
この違いによって撮影できる映像や写真が大きく異なるため、機種を選ぶ際にはまず確認する必要がある部分です。
現行の機種は全天球型が多くなっていますが、それぞれメリット・デメリットがありますので、目的や予算に応じて選択することをおすすめします。
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全天球型
超広角撮影可能なレンズを、本体の前方と後方にそれぞれ搭載しているタイプです。
2つのカメラで垂直方向と水平方向のそれぞれを360度撮影し、「スティッチング」という技術を用いて繋ぎ合わせることで映像や写真を作成します。
〈 メリット 〉
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- カメラの下方等も含めた全方位の撮影が可能
- 撮影したものをVR機器等であらゆる方向から楽しみたい場合にも最適
〈 デメリット 〉
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- 半天球型よりも価格が高くなりやすい
- 撮影者や三脚・スティック等のアクセサリの映り込みが発生する
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半天球型
レンズが1つのみ搭載されているタイプです。多くの場合、本体の上部にレンズがついています。
(本体の周りを一周するような形で)水平の360度と、垂直の200度程度(レンズ性能による)の撮影となります。
〈 メリット 〉
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- 撮影者やアクセサリが映りこみにくい
- 撮影後の映像や写真の編集・切り取り等がしやすい
- 軽量、小型のものが多い
- 安価なものが多い
〈 デメリット 〉
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- レンズの画角外になる下方部分は撮影不可
- レンズの画角外になる下方部分は撮影不可
本体の機能/性能
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画質
4K撮影の対応の有無、画素数などは必須のチェック項目です。
動画と画像で画質が異なる場合もあるため、主に撮影する形式を考慮して確認しましょう。中には8K撮影に対応したものもあります。 -
携帯性/バッテリー容量
観光・旅行などで利用することが多い場合は、持ち運びやすさも重要になります。形状は四角いものや細長いものなど様々ですが、携帯性を重視するならコンパクトなものを選びましょう。多機能のものほど重く・大きくなる傾向にありますので、欲しい機種の重量やサイズは必ず確認しておきましょう。
また、携行するという点では充電の容量もポイントです。公式サイト等で容量だけでなく稼働可能な時間が記載されていることもありますので、チェックしておくとよいでしょう。 -
撮影可能時間/枚数
特に映像を撮影したい場合、最長の録画時間に制限がある機種も存在するため注意が必要です。
また、外部メディア(SDカード等)が利用できない機種も一部あり、その場合は内蔵する記録容量によって撮影可能な枚数や時間が異なります。
イベントの途中で容量がいっぱいになってしまった! または、大事なところで録画が止まってしまった! ということがないよう、購入前から撮影可能時間や容量を把握しておくことが大切です。 -
防水
360度カメラには防水性能を備えている機種も存在します。性能が高いものであれば雨の中や水中での撮影も可能になりますので、マリンレジャーやアウトドアが好きな方におすすめです。自分の利用したいシーンに合わせて有無・性能を選択しましょう。
本体以外の機能/性能
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閲覧アプリ/編集アプリ
特殊な画像が生成される360度カメラでは、閲覧や編集に専用のアプリケーションを利用する場合が多くあります。360度カメラを購入する際には、そうしたアプリの操作性や編集機能、本体からのデータ移行のしやすさ等も機能の一部として考慮したほうがよいでしょう。
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アクセサリ
三脚・撮影用スティックなどのアクセサリもメーカーによってラインナップが異なります。特に、リモコンを使って遠隔で撮影したい・自転車に装着して利用したいなど、利用シーンの想定がある方はアクセサリについても確認するのがおすすめです。
価格
冒頭でも記載した通り、メーカー間での価格競争によって低価格化が進み、現在では標準的なモデルであれば3-5万円程度で購入できるようになっています。
もちろん、機能が多い・品質が高いほど価格も高くなる傾向にあります。予算の上限がある場合は利用シーンに合わせて機能を取捨選択して機種を選ぶのがよいでしょう。
おすすめの360度カメラ4選をご紹介! ハイグレードモデルからエントリーモデルまで
RICOH THETA SC2
世界初の一般消費者向け360度カメラであるRICOH THETAシリーズ。こちらは、2019年に発売されたスタンダードモデルです。
約104gと軽量かつ手のひらに収まるサイズで、どこにでも気軽に持ち運ぶことができます。
また、専用編集アプリや専用の画像共有サイトがある・SNSへの投稿が容易であり他サービスとも連携できるなど、本体以外の機能も充実しています。
〈 基本スペック 〉
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- 撮影形式:全天球型
- 本体サイズ:45.2mm×130.6mm×22.9mm
- 本体重量:約104g
- 編集:専用のスマートフォン・PC用の編集アプリあり
- 充電容量:リチウムイオンバッテリー内蔵(静止画:約260枚、動画:約60分)
- 連続撮影時間:3分
- 容量:内蔵メモリー 約14GB
- 最大画像解像度:5376×2688
- 最大動画解像度:4K:3840×1920/29.97fps/54Mbps(High),32Mbps(Low)
〈 その他の特徴 〉
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- 制度の高い繋ぎ処理で自然な360度画像や動画を生成
- 撮影シーンごとの設定プリセットあり(顔・夜景・車窓)
- 4K撮影
- VRでの閲覧
- 高速の無線転送
- 電源を入れて1.5秒で起動するクイックレスポンス
3万円台(2022年10月時点)で手に取りやすい価格ながら、全天球型360度カメラに必要な基本機能は一通り揃っています。THETAシリーズの充実した外部アプリケーションが使えるのも大きな利点です。
上位モデルと比較すると画像を確認する液晶がない・外部メモリが利用できない等一歩足りないところはあるものの、「とりあえず手軽で便利な360度カメラを使ってみたい」という方にはおすすめの機種です。
Insta360 ONE RS 1-Inch 360 Edition
360度カメラを主力商品とし市場を牽引するメーカー・Insta360社が2022年7月に発売した、ハイグレードモデルです。
特徴はなんといっても、ライカ社と共同開発した1インチCMOSセンサー搭載のカメラ。従来機を大きく上回る最大6Kの高画質で撮影が可能で、暗所にも対応しています。
〈 基本スペック 〉
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- 撮影形式:全天球型
- 本体サイズ:53.2mm×49.5mm×129.3mm
- 本体重量:239g
- 編集:専用のスマートフォン・PC用の編集アプリあり
- 充電容量:1350mAh
- 連続撮影時間:62分(実験室環境にて6K@30モードで測定)
- 追加容量:Micro-SD対応(規格指定あり)
- 最大画像解像度:6528×3264
- 最大動画解像度:5888×2944@30fps
〈 その他の特徴 〉
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- 独自の「FlowState手ブレ補正」による滑らかな動画撮影
- カメラのアングルを変えても水平が保たれる「360度水平維持」機能
- 自撮り棒を消去する機能で第三者視点のような映像が撮影可能
- 防水等級IPX3対応※
- ライブ配信・ウェブ会議のカメラとしても利用可能
- 別売の「クイックリーダー」を用いることで簡単にスマートフォンへデータ転送が可能
※「組み立ててマウントブラケットを装着しロックした状態でIPX3防水性能を発揮します。 小雨や雪に対しては保護されますが、水没させたり雨の中でのアクションスポーツやサーフィン、水上スキーなどで使用したりすることは避けてください。」(公式サイトより引用)
価格は11万円台(2022年10月時点)と、他機種と比較すると高価格帯ではあるものの、高性能のレンズだけでなく様々な機能が充実しています。
とにかく最新のトップクラス機種が欲しい! という方や、すでに360度カメラを活用していてさらにアップグレードした機種を手に入れたいという方にはおすすめの一品です。
GoPro MAX CHDHZ-202-FX
アクションカメラで著名なGoProシリーズの、全天球型の360度撮影に対応した最新モデルです。GoProシリーズ同様動きに強いのが特徴で、アクティビティなどの激しい動きでも滑らかに撮影することができます。
〈 基本スペック 〉
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- 撮影形式:全天球型
- 本体サイズ:64mmx69mmx25 mm
- 本体重量:145g
- 編集:専用のスマートフォン用の編集アプリあり
- 充電容量:ビデオモード・1080P60で100分撮影可能
- 連続撮影時間:SDカード容量/充電状況に応じる
- 追加容量:Micro-SD対応
〈 その他の特徴 〉
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- 水深5mまでの防水仕様・高耐久
- Max HyperSmoothで優れた安定性と水平維持が可能
- 360度水平ロック(カメラが回転しても映像が水平に保たれる)機能あり
- 2倍スローモーション撮影
- ライブ配信のカメラとしても利用可能
- 撮影物を確認できるタッチスクリーン搭載
- GoProシリーズの多様なアクセサリに対応可
価格は7万円程度。防水・耐久性能も高く、マリンレジャーやスキーなどでも水滴を気にすることなく使用できます。他のGoProシリーズと同じく動画に特化したカメラのため、特に動きのある動画撮影を行いたい方にお勧めです。
KODAK SP360 4K ACTION CAMERA
四角い本体の上部にレンズがあり、自立する半天球型カメラです。安定した状態で撮影できるほか、小型で持ち運びしやすいのも特徴です。
〈 基本スペック 〉
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- 撮影形式:半天球型
- 本体サイズ:64mmx69mmx25 mm
- 本体重量:145g
- 編集:専用のスマートフォン用のフレーミング・転送・操作アプリ、PC用ソフトウェアあり
- 充電容量:不明
- 連続撮影時間:4Kモードにて55分
- 追加容量:Micro-SD対応
- 最大画像解像度:2880×2880
- 最大動画解像度:3840×2160
〈 その他の特徴 〉
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- 耐衝撃・防塵・耐低温(-10℃)
- 手のひらサイズで軽量
- 半天球型のため画像や動画の編集がしやすい(専用ソフトあり)
- 専用スマートフォンアプリで撮影した映像をすぐに確認できる
- Micro-HDMIケーブルでテレビと接続して閲覧できる
- Web会議等のカメラとしても使用可能、複数人をパノラマで同時に映せる
価格は4万円台。2015年に発売された製品のため現行の最新モデルと比較すると若干スペックは落ちますが、代表的な半天球型の360度カメラとして未だに人気のある機種です。下部を必要としないパノラマ撮影のほか、テーブルや地面に置いて使いたいなど全天球型だとデメリットの大きい場面で利用したい方におすすめです。
まとめ
本記事では、話題の360度カメラの選び方のポイントとおすすめ機種をご紹介しました。360度カメラでは一般のカメラと比較して機種ごとの機能の違いが大きく、自分の用途に合ったものでなければ十分にメリットを活かせない可能性があります。多種多様な機種の中から適したものを選ぶためのポイントは「いつ、どんな時に使うか」「撮影したものをどうしたいか」です。この2点を踏まえて、あなたにピッタリの360度カメラを見つけてくださいね。
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